技能実習・育成就労・監理団体の方へ
監理団体から監理支援機関へ。許可の申請と、新しい許可基準
2027年4月1日に、育成就労制度が始まります。技能実習の監理団体が、そのまま監理支援機関になる仕組みはありません。申請の時期と窓口、新しく加わる許可基準、いまの技能実習生の扱いを、出入国在留管理庁の公表資料をもとに整理します。
この記事の要点
- 監理支援機関として育成就労の業務を行うには、新たに許可を受ける必要があります。
- 許可の施行日前申請は、2026年4月15日から、外国人技能実習機構で受け付けています。
- 許可基準に、外部監査人の設置、債務超過がないこと、常勤の役職員の人数などが加わります。
- 監理支援機関の許可を受けていれば、施行日のあとに、技能実習の監理団体の許可を別に更新する必要はありません。
日程
| 日付 | できること |
|---|---|
| 2026年4月15日から | 監理支援機関の許可に係る施行日前申請(受付は外国人技能実習機構) |
| 2026年9月1日から | 育成就労計画の認定に係る施行日前申請(同じく外国人技能実習機構) |
| 2027年4月1日 | 育成就労制度の運用開始。育成就労外国人を受け入れられるのは、この日からです。 |
申請の手続と様式は、外国人技能実習機構の案内でご確認ください。
新しく加わる許可基準
入管庁のQ&A(Q34)は、監理支援機関の体制に関する許可基準として、次の要件が新たに設けられたとしています。
- 外部監査人を設置していること
- 債務超過がないこと
- 監理支援を行う受入れ機関(育成就労実施者)の数が、原則として2者以上であること
- 監理支援事業の実務に従事する常勤の役職員が2人以上であること。かつ、その人数が、受入れ機関の数を8で割った数と、育成就労外国人の数を40で割った数を、どちらも超えていること
| 監理支援の規模 | 受入れ機関÷8 | 外国人÷40 | 必要な常勤の役職員 |
|---|---|---|---|
| 受入れ機関10者・外国人60名 | 1.25 | 1.5 | 2人以上 |
| 受入れ機関16者・外国人80名 | 2.0 | 2.0 | 3人以上(2.0を「超える」ため) |
| 受入れ機関30者・外国人150名 | 3.75 | 3.75 | 4人以上 |
Q&Aの文言に、数字を当てはめたものです。数え方の細部と、ほかの許可基準は、主務省令と運用要領、外国人技能実習機構の案内でご確認ください。
外部監査人の設置は、法律に書かれた許可基準です(育成就労法 第25条第1項第5号)。
外部監査人になれる人
入管庁のQ&A(Q36)は、外部監査人の要件として次を挙げています。
- 養成講習を受講していること
- 弁護士、社会保険労務士、行政書士その他、育成就労の知見を有する者であること(それぞれの法人も可)
- 監理支援機関が監理支援を行う育成就労実施者と、密接な関係を有さないこと
- 外部性を担保していること
- 欠格事由に該当しないこと
上乗せ基準のある、5つの分野
介護、工業製品製造業、自動車整備、物流倉庫、漁業の5分野は、分野ごとの上乗せ基準があります。
入管庁のページによると、上乗せ基準を定める告示は、5分野とも公布されています(2026年9月19日確認)。内容と提出資料は、分野別の運用要領で案内されます。
告示の公布や運用要領の公表より前に申請した場合は、あとから資料を追加で提出することになります。
いまの技能実習生と、監理団体の許可
- 2027年4月1日の時点で来日している技能実習生は、引き続き、認定計画にもとづいて技能実習を続けられます。
- 2027年3月31日までに技能実習計画の認定の申請がされ、2027年6月30日までに技能実習を始める方も、原則として同じです。
- 1号の方は、2号へ移行できます。3号への移行は、施行日の時点で、2号の活動を1年以上行っていることが必要です。
- 施行日のあとも技能実習生を受け入れている場合は、監理団体の許可の有効期間の更新が必要です。ただし、監理支援機関の許可を受けていれば、一般監理事業の許可を受けたものとみなされ、別に更新する必要はありません。
入管庁「育成就労制度Q&A」Q39・Q47・Q78。経過措置の詳細は、同庁の「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について」に示されています。
転籍の申出と、監理支援機関の役割
育成就労制度では、本人の意向による転籍が、一定の要件のもとでできるようになります。
入管庁のQ&A(Q32)は、転籍を希望する申出があった際、監理支援機関が、関係機関との連絡調整などの役割を担うとしています。
要件は、育成就労の「本人の意向による転籍」にまとめました。
出典(一次情報)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る施行日前申請」
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」
- 外国人技能実習機構「監理支援機関の許可」の案内
- 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律 2027年4月1日施行の版(e-Gov法令検索)
2026年9月19日に、上のページと条文で確認しました。制度は変わることがあります。手続の前に、各官庁の最新の案内をご確認ください。この記事は、個別の事案についての助言ではありません。
書いた立場: 株式会社first penguin2018年から監理団体の一員として技能実習生の受け入れに携わり、2020年からは登録支援機関(登録番号 20登-005532)として特定技能の支援を行っています。「外国人材 定着コンパス」の運営会社です。