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特定技能「外食業分野」の受入れ上限(5万人)。在留資格認定証明書の交付停止と、2026年10月19日時点の審査状況

外食業分野の特定技能1号は、2026年4月13日から、在留資格認定証明書の交付が止まっています。受入れ見込数の5万人を、受入れの上限として運用するためです。入管庁が2026年10月19日に掲載した審査状況と、登録支援機関が確かめておくことを整理します。

制度の確認日 (出典は記事の最後にあります)

この記事の要点

  • 外食業分野の受入れ見込数は5万人(2028年度末まで)です。在留者数が2026年5月ごろに超える見込みとなり、4月13日に在留資格認定証明書の交付が一時的に停止されました。
  • 4月13日以降に受理された交付申請は不交付、特定技能1号への変更申請は原則不許可です。外食業分野の中での転職と、在留期間の更新は、通常どおり審査されます。
  • 10月16日時点で、交付が済んでいるのは受付日が2026年2月6日までの申請です。2月7日から4月12日までに受理された申請が、7,361件残っています。
  • 再開の時期は示されていません。10月19日の有識者会議では、医療・福祉施設の給食を飲食料品製造業分野で受け入れる案が出ています。

何が決まったか

入管庁は2026年3月27日に、特定技能「外食業分野」の受入れ上限の運用を発表しました。外食業分野の特定技能1号の在留者数は、2026年2月末で約4万6千人(速報値)でした。

分野別運用方針が定める受入れ見込数は5万人で、2026年5月ごろに超える見込みでした。そこで農林水産省と入管庁は、4月13日に在留資格認定証明書の交付を一時的に停止する方針としました。

根拠は入管法 第7条の2です。分野を所管する大臣が「必要とされる人材が確保された」と認めるときは、法務大臣に交付の停止を求め、法務大臣は停止の措置をとります(第3項・第4項)。

政府の基本方針では、受入れ見込数は、大きな経済情勢の変化がない限り、受入れの上限として運用するとされています。外食業分野には大きな変化が認められないとして、上限どおりに運用することになりました。

根拠: 入管庁「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)、入管法 第7条の2 第3項・第4項、第14回 有識者会議 資料4-1

いつから、どの申請に関係するか

停止の措置が始まったのは2026年4月13日です。申請の種類と、受理された日によって、扱いが分かれます。

申請の種類4月13日より前に受理4月13日以降に受理
在留資格認定証明書の交付申請(海外から新たに呼ぶ)審査のうえ、受入れ見込数の範囲内で、受付日の順に交付。変更申請を優先するため、相当な遅れが見込まれるとされています不交付
特定技能1号(外食業)への在留資格変更許可申請審査のうえ、受入れ見込数の範囲内で順次許可原則として不許可。ただし下の3つは例外
特定活動(特定技能1号準備)への変更許可申請3月27日までに食品産業特定技能協議会への加入申請を済ませていたものは通常どおり審査不許可。ただし転職等と、技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)の修了者は通常どおり審査
在留期間更新許可申請通常どおり審査通常どおり審査

4月13日以降に受理された変更申請でも、次の3つは審査されます。

  • 外食業分野で特定技能1号として在留している方からの申請(転職などに伴うもの)。通常どおり審査されます。
  • 技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)を修了して、特定技能1号(外食業分野)に移る方。受入れ見込数の範囲内で、順次許可されます。
  • 外食業分野の特定活動(特定技能1号準備)の許可をすでに受けていて、特定技能1号に移る方。同じく、範囲内で順次許可されます。

許可する時点の在留者数によっては、特定技能1号ではなく、特定活動(特定技能1号準備)への変更か、その更新(1回まで)を案内する場合がある、とされています。

在留期間の更新は、在留者数を増やす要因にならないため、通常どおり審査されます。入管庁の育成就労制度Q&A(Q22、2026年10月15日更新の版)も、同じ考え方を示しています。

根拠: 入管庁「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」、同「育成就労制度Q&A」Q21・Q22

10月19日時点の審査状況

入管庁は、外食業分野の在留諸申請の審査状況を、ページで公表しています。2026年10月19日に掲載された内容は、次のとおりです。

申請の種類どこまで進んでいるか(2026年10月19日掲載)
在留資格認定証明書の交付受付日が2026年2月6日までの申請まで交付。変更申請を優先し、毎月の在留者数を踏まえて、交付できるときに受付日の順に交付
変更許可(技能実習の医療・福祉施設給食製造作業から)受付日が2026年9月30日までの申請を、審査が終わり次第、許可
変更許可(外食業分野の特定活動から)受付日が2026年9月30日までの申請を、審査が終わり次第、許可
変更許可(外食業分野の中での転職)すべての申請を、審査が終わり次第、許可
変更許可(上の3つ以外の在留資格から)受付日が2026年4月12日までの申請。4月13日以降の受理は原則不許可
在留期間の更新通常どおり、審査が終わり次第、許可

申請中の在留資格認定証明書の交付申請は、2026年10月16日時点(速報値)で、次の件数です。

受理された期間申請中の件数
2026年2月7日〜2月28日732件
2026年3月1日〜3月31日1,825件
2026年4月1日〜4月12日4,804件
合計7,361件

合計の行は、入管庁の3つの数字を当社が足したものです。4月13日以降に受理された申請は、原則として不交付なので、この表には入っていません。

同じページの留意事項には、次のことが書かれています。

  • 順番が来る前に在留期間が満了する見込みの申請には、不法残留を防ぐため、特定活動(特定技能1号準備)への変更か、その在留期間の更新(1回限り)の申請内容変更申出を案内する場合があります。
  • その特定活動で在留する方が引き続き同じ活動を希望する場合は、在留期間が満了する前(おおむね3か月前)に、特定技能1号への変更申請を行います。提出書類は申請書と写真だけでよい、とされています。
  • 技能実習生は、技能実習計画が修了したあとは働けません。技能実習からの変更を希望する場合は、就労開始予定日の2か月以上前に変更申請を行うよう求めています。
  • 個別の交付・許可の状況は、入管庁、地方官署、農林水産省に問い合わせても答えられない、とされています。

根拠: 入管庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況(2026年10月19日掲載)」

登録支援機関は、何をすればよいか

制度の事実として言えるのは、ここまでです。支援している方や、受け入れを予定している企業の状況を、申請の種類ごとに分けて見ておくと、受け入れ企業からの問い合わせに答えやすくなります。

いまの状況確かめること
外食業分野で在留中の方(更新・転職)通常どおり審査されます。更新の申請の時期と、転職の場合は変更申請が必要なことを、これまでどおり案内します
海外から呼ぶ予定で、交付申請中の方受付日を控え、入管庁の審査状況のページの「交付できている受付日」と比べます。4月13日以降の受理は不交付です
技能実習や特定活動から移る予定の方在留期限と、申請の受付日を確かめます。順番が来る前に期限が来る場合、特定活動(特定技能1号準備)への変更の案内があり得ます
医療・福祉施設の給食を受託している企業10月19日の有識者会議で、飲食料品製造業分野で受け入れる案が出ました(下の節)。決まったことではないので、入管庁の案内を待ちます

特定活動(特定技能1号準備)で在留する間は、特定技能1号ではありません。入管庁は、この特定活動の要件として、受入れ機関または支援委託予定先が、日常生活などの支援を適切に行う見込みであることを挙げています。

ここから先は、当社の考えです

受け入れ企業にもご本人にも、いちばん困るのは「いつ来られるのか分からない」ことだと考えています。入管庁は、個別の見通しには答えないとしています。当社も、個別の申請の見通しをお答えするものではありません。

代わりにできるのは、受付日と在留期限を一覧にして、入管庁のページが更新されるたびに、どこまで進んだかを企業とご本人に伝えることだと思います。待っている間のご本人の不安も、母語で聞いておくと、来日後の支援につながります。

まだ決まっていないこと

交付の再開

入管法 第7条の2 第5項では、分野を所管する大臣から「人材が不足する」として再開の求めがあったとき、法務大臣が再開の措置をとることができます。2026年10月20日の時点で、入管庁のページに再開の時期は示されていません。

医療・福祉施設の給食を、飲食料品製造業分野で受け入れる案

2026年10月19日の第15回 有識者会議に、農林水産省の案が出ました。外食業分野の対象だった医療・福祉施設給食業などについて、2027年度の新規申請分から、緊急的な措置として飲食料品製造業分野で受け入れる、という内容です。

実現には、分野別運用方針の改正(外食業の主たる技能「医療・福祉施設給食製造」を飲食料品製造業へ付け替える)と、飲食料品製造業分野の上乗せ告示の改正が要るとされています。会議の資料の段階で、決まったことではありません。

受入れ見込数の見直し

第14回 有識者会議(2026年9月9日)の議事要旨には、委員の意見が記されています。停止前に申請された案件への配慮、在留者数の公表の頻度を上げること、受入れ見込数の設定と見直しの在り方の検証などです。

第15回の資料では、農林水産省が、外食業の市場規模はおおむね想定どおりだった一方で、特定技能の人数が2025年時点の想定2.8万人を上回る4.4万人になったことを示しました。見込数そのものを変える案は、この資料には出ていません。

同じ会議では、介護分野で、特定技能1号と育成就労の受入れ見込数の配分を変える案(特定技能1号に2万人を移す)も議題になっています。受入れ見込数は、分野ごとに上限として働く数字なので、ほかの分野の動きも見ておく価値があります。

この記事に出てくる用語

書いた立場: 株式会社first penguin2018年から監理団体の一員として技能実習生の受け入れに携わり、2021年からは登録支援機関(登録番号 20登-005532)として特定技能の支援を行っています。「外国人材 定着コンパス」の運営会社です。