ニュース解説監理団体・監理支援機関と登録支援機関の方へ

2026年10月の制度ニュース。介護の受入れ見込数の配分変更案、特定技能2号の指導対象者、送出機関リスト

2026年10月に、出入国在留管理庁と外国人技能実習機構が公表した制度のニュースを9件にまとめました。1件ごとに、監理団体・監理支援機関と登録支援機関が何をすればよいかを添えています。

制度の確認日 (出典は記事の最後にあります)

この記事の要点

  • 10月1日に在留許可手数料の改定が施行されました。額は申請を受け付けた日で決まります(入管庁)。
  • 永住許可のガイドラインが改定されました。適用は2027年4月1日以降の申請からです(入管庁)。
  • 育成就労の分野別運用要領は、10月に飲食料品製造業・資源循環・宿泊が公表され、公表済みは12分野になりました(機構・入管庁)。
  • 東ティモール(10月13日付け)とバングラデシュ(10月17日付け)と、育成就労の協力覚書(MOC)が署名されました。送出機関リストは、どちらもまだ「暫定」です(機構)。
  • 特定技能2号の「指導対象者」の数え方が、合理的な事情があれば柔軟に扱われるよう、運用要領が改正されました(10月19日・入管庁)。
  • 第15回 有識者会議に、介護分野の受入れ見込数を、特定技能1号146,900人・育成就労13,800人に配分し直す案が出ました。決まったことではありません(10月19日・入管庁)。

10月1日 在留許可手数料の改定の施行

在留資格の変更の許可、在留期間の更新の許可、永住許可の手数料の改定が、10月1日に施行されました。変更と更新の額は、許可される在留期間の区分ごとに決まります。

額は申請を受け付けた日で決まります。9月30日までに受付された申請は、許可が10月1日以降でも改定前の額です。10月13日には、入管庁「特定技能制度に関するQ&A」のQ23も、改定後の扱いに直りました。

機関がすること: 更新や変更の時期が近い方について、手数料の額と、だれが納めるかの段取りを、受け入れ企業とご本人に伝えます。額の表とオンライン申請の納め方は、在留許可手数料の改定(2026年10月1日)。在留期間の更新は1年で窓口33,000円 にまとめています。

根拠: 入管庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」、同庁「特定技能制度に関するQ&A」Q23(2026年10月13日更新)、同庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」(2026年11月2日に確認)

10月1日 永住許可のガイドラインの改定と、取消しのガイドライン

入管庁が「永住許可に関するガイドライン」を改定しました。適用は、2027年4月1日以降の申請からです。ただし、収入と公共の負担の考え方は、改定日の6か月前の日以降に申請され、改定日に申請中の案件にも適用されます。

原則10年の在留のうち、就労資格又は居住資格で5年以上の在留が考慮要素です。このガイドラインの就労資格には、技能実習・育成就労・特定技能1号は含まれません。B1相当レベル以上の日本語能力と、制度・ルールの理解も、考慮要素に挙げられています。

同じ日に「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン」も策定されました。令和6年の入管法改正で加わった取消しの事由についてのもので、運用の開始は2027年4月1日です。

機関がすること: 特定技能2号の方などから永住について聞かれたら、適用の時期と、1号や技能実習の期間の扱いを伝えます。個別の見通しは答えず、ガイドラインの原文を案内します。

根拠: 入管庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」第2・第6、同庁「永住者の在留資格の取消しに関するガイドラインについて」(2026年11月2日に確認)

10月9日・16日 育成就労の分野別運用要領(公表済みが12分野に)

外国人技能実習機構は、10月9日に飲食料品製造業分野と資源循環分野の分野別運用要領の公表と、鉄道分野と木材産業分野の改正を、10月16日に宿泊分野の公表を知らせました。

入管庁の「育成就労制度に係る施行日前申請」のページでは、2026年11月2日の時点で、分野別運用要領の公表済みは12分野、審査基準の公表済みは10分野です。分野別協議会等の加入手続が始まっている分野は10分野です。

項目公表済み・開始済みの分野(2026年11月2日時点)
分野別運用要領ビルクリーニング、リネンサプライ、工業製品製造業、自動車整備、宿泊、鉄道、物流倉庫、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業、資源循環
審査基準ビルクリーニング、リネンサプライ、自動車整備、宿泊、鉄道、飲食料品製造業、物流倉庫、林業、木材産業、資源循環
分野別協議会等の加入手続介護、ビルクリーニング、リネンサプライ、工業製品製造業(JAIMへの入会)、造船・舶用工業、自動車整備、鉄道、飲食料品製造業、林業、木材産業

機関がすること: 育成就労計画の認定の施行日前申請をする分野について、運用要領・審査基準・協議会の加入手続の3つがそろっているかを、申請の前に確かめます。公表前に申請すると、追加の提出まで審査が保留されます。

根拠: 同機構「お知らせ」(2026年10月9日・16日)、入管庁「育成就労制度に係る施行日前申請」(2026年11月2日に確認)

10月13日・20日 東ティモール・バングラデシュとの協力覚書

機構は、10月13日に東ティモールとの、10月20日にバングラデシュとの、育成就労制度に関する協力覚書(MOC)の署名を知らせました。署名の日付は、東ティモールが2026年10月13日、バングラデシュが2026年10月17日です。

MOCが署名されても、送出機関リストは、相手国から正式なリストが出るまで「暫定」のままです。2026年11月2日の時点で、リストが公表されているのは16か国で、認定はウズベキスタン・スリランカ・タイ・ラオスの4か国、暫定は12か国です。

10月には、インドネシア・タイ・ネパール・バングラデシュ・フィリピン・ベトナム・ミャンマーのリストが更新されました。インドネシアの最新の更新は、10月29日です。技能実習の認定送出機関の一覧でも、10月20日にインドネシアの1機関が削除されました。

機関がすること: 契約している送出機関が、更新後のリストに残っているかを確かめます。技能実習の一覧も同じです。暫定と認定の違いと、変更の申出の期限は、育成就労の送り出し機関リストの見方。公表先と、暫定・認定の違い にまとめています。

根拠: 同機構「お知らせ」(2026年10月13日・20日)、同「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」(10月29日の更新)(2026年11月2日に確認)

10月15日 「育成就労制度Q&A」の更新(番号が1つずつ繰り上がった)

入管庁が「育成就労制度Q&A」を更新しました。施行日前申請の開始時期についての問いがなくなり、そのあとの問いの番号が1つずつ繰り上がりました。問いの数は80問です。

機関がすること: 社内の手順書や説明資料で、このQ&Aを番号で引いている所があれば、番号を直します。番号を書くときは、いつの版かを添えておくと、次の更新のときに迷いません。

根拠: 入管庁「育成就労制度Q&A」(2026年10月15日更新)、同庁の更新情報

10月16日 在留外国人数(2026年6月末)

入管庁が、2026年6月末の在留外国人数を公表しました。428万1,026人で、2025年末から15万5,631人(3.8%)増え、過去最高です。

在留資格別では、「技能実習」が457,509人(891人増)、「特定技能」が444,256人(53,960人増)です。技能実習の人数はほぼ横ばいで、特定技能が大きく伸びています。

機関がすること: 技能実習から育成就労・特定技能への移り変わりを、自機関の受け入れ人数の見通しと見比べる材料になります。特定技能の分野別・国籍別の内訳は、特定技能の在留外国人数は444,256人(2026年6月末)。分野別・国籍別の読み方と、登録支援機関が見ておく数字 で読み方をまとめています。

根拠: 入管庁 報道発表資料「令和8年6月末における在留外国人数について」(2026年10月16日。2026年11月2日に確認)

10月19日 外食業分野の審査状況

入管庁が、特定技能1号(外食業分野)の審査状況のページを更新しました(10月19日掲載)。在留資格認定証明書は、受付日が2026年2月6日までの申請まで交付が進んでいます。

10月16日の時点で、2月7日から4月12日までに受理されて申請中のものは、合わせて7,361件です。4月13日以降に受理された申請は、原則として交付されません。交付の再開の時期は示されていません。

機関がすること: 申請中の方がいれば、受付日をこのページの日付と見比べます。申請の種類ごとの扱いは、特定技能「外食業分野」の受入れ上限(5万人)。在留資格認定証明書の交付停止と、2026年10月19日時点の審査状況 にまとめています。

根拠: 入管庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況(2026年10月19日掲載)」(2026年11月2日に確認)

10月19日 特定技能運用要領の改正(2号の指導対象者)

入管庁が「特定技能外国人受入れに関する運用要領」を改正しました。2号特定技能外国人は、分野ごとに定められた人数以上を指導していることが求められます。その「指導対象者」の数え方が変わりました。

  • 異なる事業所に出勤している人は、原則として数えません。ただし、分野の特性に応じて合理的な事情があると認められる場合は、同じ事業所でなくても柔軟に扱います。
  • ほかの2号特定技能外国人から指導を受けている人も、専門性の異なる2号が指導する場合など、合理的な理由があれば数に含めます。
  • 申請の時点で指導対象者が採用の途中で決まっていないなど、一時的に人数を満たさないときも、合理的な事情があれば柔軟に扱います。

機関がすること: 2号への移行を考えている方がいる受け入れ企業には、指導対象者の数え方が変わったことを伝えます。申請の前に、「2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書」(参考様式第1-32号)を、最新の様式で確かめます。

根拠: 入管庁「「特定技能外国人受入れに関する運用要領」の一部改正について」(2026年10月19日・新旧対照表)、同庁「特定技能運用要領」のページ(2026年11月2日に確認)

10月19日 第15回 有識者会議(介護の受入れ見込数の配分変更案ほか)

10月19日に、特定技能制度と育成就労制度の分野別運用方針に関する有識者会議の第15回が開かれました。議題は、分野別運用方針の改正、外食業分野の医療・福祉施設給食業などを飲食料品製造業分野で受け入れる案、介護分野の受入れ見込数の配分変更案です。

介護分野の案では、分野全体の受入れ見込数(160,700人)は変えずに、特定技能1号と育成就労の配分を変えます。資料によると、介護の特定技能1号の在留者数は2026年6月末で79,884人です。いまの配分のままでは、2027年度の後半に126,900人を超えるおそれがあるとされています。

介護分野いまの配分案
特定技能1号126,900人146,900人(20,000人増)
育成就労33,800人13,800人(20,000人減)
分野全体160,700人160,700人(変わらない)

分野別運用方針の改正案には、ほかに、工業製品製造業分野への業務区分の追加(板ガラス加工・ガラス溶融成形)、漁業分野への水産物産地卸売市場業の追加、航空分野を育成就労の対象とすることなどが並んでいます。どれも会議の資料の段階の案で、決まったことではありません。議事要旨は、追って掲載される予定です。

機関がすること: 介護で育成就労の受け入れを計画している監理団体は、案のとおりになると、育成就労の枠が小さくなることを頭に入れておきます。分野別運用方針の改正が決まったら、改めて受入れ見込数を確かめます。

ここから先は、当社の考えです

資料では、育成就労の13,800人は、技能実習「介護」の受入れ実績のおよそ2年分として置かれています。いまの技能実習の受け入れの規模で計画している機関なら、すぐに影響が出るとは限りません。ただ、増やす計画がある機関は、受入れ見込数の動きを早めに追っておくと安心です。

根拠: 入管庁「第15回 特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」の配付資料1-1・2-2・3-1・3-2(2026年11月2日に確認)

11月から先に控えていること

  • 2026年12月28日(月) 監理支援機関の許可の施行日前申請のあとに、申請書の記載事項が変わったときの変更申出の期限です(機構必着)。送出機関の変更もこれに当たります。
  • 2026年12月7日〜2027年1月8日 特定技能の養成講習機関の公募の期間です(入管庁)。
  • 2026年12月2日 沖縄県の地域別最低賃金が発効します。これで令和8年度の改定が全国でそろいます。

※ この記事は、各官庁の公表資料を当社が読んでまとめたものです。制度は変わることがあります。手続の前に、各官庁の最新の案内をご確認ください。当社の許可と登録は、登録支援機関の登録と、職業紹介の許可です。このサービスを国や第三者が認めたものではありません。

この記事に出てくる用語

出典(一次情報)

2026年11月2日に、上のページと資料で確認しました。制度は変わることがあります。手続の前に、各官庁の最新の案内をご確認ください。この記事は、個別の事案についての助言ではありません。

書いた立場: 株式会社first penguin2018年から監理団体の一員として技能実習生の受け入れに携わり、2021年からは登録支援機関(登録番号 20登-005532)として特定技能の支援を行っています。「外国人材 定着コンパス」の運営会社です。